改造メニューはこちら↓
LPF部分
オペアンプ : OPA2604(デフォ)→AD8512BRZ
コンデンサ : デフォ→ECHU(容量はデフォと一緒の1000、2200、3900、6800pF、各
ヘッドホンアンプ部分
オペアンプ : TA1308(デフォ)→TLE2072ID(→LT1364CS8#PBF)
※1 非常に長い記事です
※2 一部見るに耐えない箇所がありますのでご注意下さい(笑
いざ!
※誤字脱字修正等しました
※3/4 記事中の「耐電圧」を「定格電圧」に訂正しました。
.
.
先ずT51の基本的な分解手順はwikiを参考にして下さい。
私はwikiの手順と少し違う方法で開けましたので参考に。(画像無し)
・イヤホンジャック付近はこじ開けてません
・USBの穴から始めてそのまま右方向へ反時計回りで裏蓋の爪を外す
・ストラップ穴手前まで爪が外れたら、本体を上側に抜き取る
これでイヤホン&ラインアウトジャック、ボリューム周辺は殆んどダメージ無く開く筈です。
※本体側と裏蓋側を抉ると爪が引っ張られて曲がり、塗装がダメージを受けます。
改造後の下部
ダメージの例
開く方向の例
T51が開いたら先ず邪魔なコンデンサを取り外します。
(先に電池の配線を外そうとしましたがマイナス側が外れ難かったので早々に断念してます)
15~20Wの鏝と「ソルダーエイド」みたいな工具があると便利かも。(ダイソーにも売ってました)
コンデンサは簡単に外せると思います。
オペアンプは片側4本の足に追いハンダをタップリ乗せて、4本がハンダで一つの塊になるようにしてから鏝で熱を加え、ソルダーエイドのフックみたいな物で基板から浮かせると楽だと思います。
(集中してて写真を撮り忘れました)
各部品の取り外し後
各部品の取り付けに移ります。
今度はLPF部のオペアンプから取り付けます。
精密ドライバ等の先にセロテープ等を粘着面が表に来るように巻き、オペアンプをくっ付けて位置合わせしました。
足の位置が合った時にハンダ鏝を当てて固定します。
固定後に少量追いハンダをして計8本の足が確実に繋がったら完了です。
AD8512BRZ取り付け完了
同じくヘッドホンアンプ側のオペアンプも作業します。
(この時点ではTLE2072ID)
こちらは狭いので慎重に。
もし追いハンダが多過ぎたりして足がブリッジになってしまったらハンダ吸い取り線や吸い取り器で処理しましょう。
わざと多めに盛っておいて吸い取るのもアリだと思います。
私の場合、コンデンサECHUの取り付けが一番の難関でした。
参考:各コンデンサ容量
6800、3900pFは半田を多めに盛れば左右とも表面張力で繋がってくれるレベルなのですが、1000、2200pFは極小で上手く行きませんでした。
結局、何度かトライしてどうしても駄目だった箇所は0.4㎜くらいの単線を用いて無理やり繋げました。
そうして出来上がったのがコチラ↓(酷いので御注意を)
※TLE2072ID時の撮影を忘れていたので代わりにLT1364時の画像です
ECHUは耐電圧定格電圧50V品をオススメ致します。
参考データ
1000pF/16V (長さ1.60mm × 幅0.80mm) 最下段 右の物
〃 /50V (長さ2.00mm × 幅1.25mm)
3900pF/16V (長さ2.00mm × 幅1.25mm) 最下段 左の物
〃 /50V (長さ3.20mm × 幅1.60mm)
6800pF/50V (長さ3.20mm × 幅1.60mm)
全ての部品を取り付けたらテスターで導通等を当たって問題無ければ一段落です。裏蓋を嵌める前に動作試験をしましょう。
壊れても良いイヤホン等でちゃんと音が出るか確認して、問題(ノイズやオペアンプの異常発熱等)が無ければ裏蓋を閉じても良いでしょう。
と、ここで私のT51には問題が発生してしまいました。
電源を入れようとボタンを押すも反応がありません。
長押ししようが、リセットボタンを押そうが無反応…。
USBケーブルを繋いで給電するとやっと電源が入ります。
電源が入りさえすれば操作は普通に出来ました。
でも電源を切ると、USBから給電するまでは沈黙したままです。
一応ファームウェアの上書き(v2.30→v2.30)等も試しましたが駄目でした。
もしかしたら、内蔵電池のマイナス線を外そうとしてもたついた時に何かダメージを負わせてしまった可能性があります。
部品取り付け完了からの私の手順は、
・オペアンプとコンデンサの取り付け完了(まだ電池のプラス線は外したまま)
・USBからの給電で電源ON→動作試験
・電池のプラス線をハンダ付け→裏蓋を嵌める
作業前にT51の電源を間違いなく切っていれば「恐らく」問題は無いと思うので、電池の配線は弄らなくても良いかと思います。
この電源問題を何とかしようと2度目の開腹を決意した際に、私の中の何かが吹っ切れてしまいました。
裏蓋の開け方は雑になり、今一歩満足できなかった音のTLE2072IDを取り外し、LT1364へと換装。
結果、電源問題は解決出来なかったものの、音は満足の行く物になりました。
改造後の出音に関しては次の記事にて。
ではでは。
digikeyにてECHUを頼もうとしたところポートという欄は何を選べばいいのでしょうか?ご教授お願いします。
返信削除tomiさん、こんばんは。
返信削除遅くなって済みません。
私は注文時にポートの項目は特に気にせずに選んでしまってました。
ECHUのデータシートと照らし合わせてみると、ポート=高さ、のようです。
余程高さにシビアな状況でない限りは、敢えてポートの項目を選択しなくても良いかと思います。
DigiKeyでの製品索引は項目の全てを選ばなくても絞れ込めますので以下の様にしてみて下さい。
TOPページの製品索引→キーワードに「ECHU」、若しくは「ECH-U」と入力、その下の在庫品目にチェックマークを入れて検索。
"静電容量”、"電圧 - DC"、"梱包形態"だけをそれぞれ必要な数値等で選択(クリックして青くなった状態)。
例えば、1000pF、50V、カットテープ(CT)と選択して、左下の「フィルタ適用」をクリック。
そうすると多分4つの製品がリストされると思います。
この中から"許容差(±2%、±5%)"と値段を考慮して製品を選ばれると良いかなと思います。
もう少し詳しく見ると、同じ±2%の2つの製品の違いはECHUのXシリーズとBシリーズですが、耐電圧の規格違いみたいです。
データシートを見ると、Xシリーズは(VDC)✕150% 60s、Bシリーズは(VDC)✕175% 1 to 5sとなっています。
この辺は定格電圧50Vを選択していれば、T51で使う限りはあり得ない電圧だと思うので、もうお好みで選んで下さい。
参考になりますでしょうか。
もし分からない所がありましたら、お気軽に御質問下さい。
詳しい回答ありがとうございます。
返信削除オペアンプLT1364は発振とかしますか?どこかで発振するみたいな事が書いてあるのを見たもので。。。
LT1364をヘッドホンアンプに搭載してから、私の聴感上ではこれといって異常と感じる現象は起きていません。
返信削除しかしオシロスコープを持っていませんので、「測定してみたら発振している」という可能性は捨て切れません。
「発振している場合の音」というのを実際に聞いた経験が無いので判断出来ないというのもあります。
只、微細な音も良く聞こえるようになったのか、これまではあまり気にならなかった録音レベルの高い曲でクリップしていると思われる箇所での音割れを、以前より感じるようにはなったと思います。
これに似たような音割れは無改造のT51でも報告があり(某巨大掲示板)、LT1364に起因する物かは断定出来ないでいます。
(WaveGain等のソフトでレベルを少し下げると緩和されます)
近いうちにコンデンサのハンダ手直し後の雑感を記事にしようと思っていますので、そこである程度詳しく書きますが、AD8512BRZ+ECHUコンデンサ+LT1364の組合せは「優しい音」の系統ではないと思います。
TLE2072だとTA1308よりは明瞭になりますが、やや角に丸みを感じる「優しめな音」に感じました。(あまりエージング時間を取っていないので、その後変化があるかも知れません)
TLE2072で発振したという報告も見ませんし、こちらの方が「無難」ではあると思います。
読み辛い文で済みません。
akiccyoさんの分かりやすい解答とこのブログのお陰で改造に着手、成功しました。有り難うございます。
返信削除僕は結局tle2972にしました。時間をかけてエージングしていこうと思います。
本当にありがとう有り難うございました。m(__)m
改造の成功おめでとう御座います。
返信削除少しでもお力になれたのであれば幸いです。
一手間掛ける事で愛着も沸きますし、楽しみの幅が広がりますよね。
泥沼に一歩踏み込むとも言えますが…。
何はともあれ楽しんで下さい!
詳しい改造工程をアップしてくださりありがとうございます。私も改造したいと思いますが、改造によって液晶点灯時のヘッドフォンアウトのノイズはなくなりましたか?
返信削除よろしくおねがいします。
Snowbこんにちは。
返信削除改造後、ヘッドフォンアウトから液晶点灯に起因するノイズは出ていないと思います。
LT1364も発振はしていないように思います、…多分。
つい先日またT51をバラしてテスターを当ててチェックしてみたところ、ECHUの一つがDCダダ漏れ状態でした。
ハンダ鏝の当て過ぎで熱破壊していたと思われます。
と言う事でハンダ鏝の当て過ぎに十分御注意下さいね。
akiccyo様
返信削除お返事ありがとうございます。
早速コンデンサとオペアンプ注文しました。
すみませんが、
DCとは何ですか?どうすれば、漏れていると分かるのですか?
あと直刺で使用しようと思うのですが、LPF部分のオペアンプ交換で音は良くなるのですか?
直刺の場合ヘッドフォンアンプとコンデンサしか音に影響ないのでしょうか?
長々と質問申し訳ございません。
よろしくお願いしますm(__)m
snowbさん、おはよう御座います。
返信削除DC=直流電流の事で、コンデンサは入ってきた交流(音信号等)はそのまま流し、直流は殆ど流さない働きがあります。
本来流れない、流さない筈のDCが何らかの原因で流れてしまう事を「DCが漏れる」と表現する事があります。
DCが大量にイヤホンやヘッドホンに流れてしまうとイヤホンやヘッドホンが壊れてしまう可能性があります。
測定方法は今回のようにコンデンサ単体の場合は、両端にテスター(DC測定レンジに設定)を当てます。
(出力端子のL(またはR)とGND(アース)間にテスター当てて最終段の直流を測る事もあります)
もしラインアウト端子に多少のDC漏れがあってもイヤホン等との間にはアンプ等の機器が挟まる筈で、その機器側がDC流入対策をしている事が殆どだと思いますので(全てでは無い)、イヤホン等を壊す可能性は非常に低くなります。
一方、ヘッドホン出力端子にDC漏れがあるとイヤホン等にモロにDCが流れますので具合が悪いです。(非常に少量であればそれ程問題にはならないですが)
音に関してですが、音信号はLPFを経由してラインアウト出力やヘッドホンアンプ部へ配られますので、LPF部分のオペアンプ交換のみでもヘッドホン出力への影響がでます。
音の違いが分かるかは個人差があるので何とも言えないですが。
ヘッドホン出力端子へは音信号がLPF、コンデンサや抵抗、ヘッドホンアンプ、(ヘッドホンアンプに付随するコンデンサや抵抗も)を辿り、全てが音に影響を与えるとも考えられます。
ヘッドホン出力端子へ直刺ししての運用がメインであり、必要最小限の改造で変化を得ようとするのであれば、ヘッドホンアンプのTA1308の影響が強い(ボヤけたようなホンワカ優しい音)可能性が高いので、LPFはそのままにTA1308のみを他のオペアンプへ交換する方法が変化を得やすいのではないかと個人的には思います。
というのはLPFのOPA2604は一定以上の解像度、音質を持っていいると思うからです。
読み辛い文章の上、個人的な思い込みや間違った知識部分があるかも知れませんが、参考になれば幸いです。
今、某掲示板の過去ログ等を読み直してみましたが、TDA1308よりもOPA2604の方が音質的には変化が望めるという書き込みがありました。
返信削除TDA1308はイヤホン等を駆動させるためのバッファ的な位置づけとも。
なので上のコメントは適切ではないかも知れません。スミマセン。
もう一台T51を用意して試してみれば良いのでしょうが、現状にある程度満足してしまっているのでその気が起きません…。
snowbさんの判断にお任せするしか無いようでゴメンナサイです。
akiccyo様
返信削除詳しく教えてくださりありがとうございます。
7月にコンデンサが届くので、コンデンサとオペアンプ交換やってみようと思います。
ありがとうございました。
こんばんは。akiccyo様
返信削除初歩的な質問で恐縮ですが、EHCUは向き(極性?)はないですよね?
よろしくお願いします。
一般的にフィルムコンデンサには極性がありませんです。
返信削除ECHUにも極性はありませんので向きを気にしなくても良いですよ。
因みに一部のフィルムコンデンサでは片側にマーキングされている物があり、そういった物はマーキング側を高圧(入力)側へ向けて配置します。
akiccyo様
返信削除こんばんは。何度もお返事本当にありがとうございます。
コンデンサは届かないのにオペアンプだけ届いたので、改造したくても出来ず、ここ数日うずうずしてました。
我慢出来ずTOEICの帰りにはるばる田舎から秋葉原まで行ったのですが、何処にもECHUウッテナイ(^o^;)
大人しく到着待ちます。結果を改造後連絡します。
部品がマチマチに届くと、うずうずしますよね(笑)
返信削除ECHUは50Vのが千石電商の本店地下にあるらしい情報を見付けましたがもう遅いですよね…。
オペアンプはそこそこ大丈夫だと思いますが、ECHUの熱し過ぎには十分御注意下さい。
無事に改造出来る事を祈ります。
あぁ上の方で間違った事を書いてしまっている事に気付きましたorz
返信削除>DC=直流電流の事で~(略
正しくはDC(Direct Current)=直流で、DCAが直流電流、DCVが直流電圧です。
コンデンサの両端で測れるのはDCV直流電圧でした。
見事にゴチャ混ぜにしてしまいました、スミマセン。
「スピーカー 直流電流」等で検索頂けると、どうしてスピーカーに直流成分が悪いのか解説されているサイトさんが沢山ヒットすると思いますので目を通して見て下さい。
akiccyo様
返信削除了解です。ありがとうございます。今日コンデンサ届くことになりました^^
akiccyo様
返信削除こんばんは。本日オペアンプとコンデンサ交換しました。以前交換した8512のドンシャリだった音から、刺さらないけど高解像度、分解能もアップし低音も締まり、大変満足な音質に変わりました。UE10PROがより好きになりました。
本当にどうもありがとうございましたm(_ _)m
snowbさん、こんばんは。
返信削除改造の成功おめでとう御座います&お疲れ様でした。
好みの音に近付いた様で良かったですね^^
多少なりともお力になれたのであれば幸いです。
因みにどちら(LPF側?ヘッドホンアンプ側?)のオペアンプを何に変えられましたか?
akiccyo様
返信削除こんばんは。LPF側を8620に交換しました。
ヘッドフォンアンプ側にOPA2211を乗せても問題ないのですかね?
オペアンプ部:9~10V
ヘッドフォンアンプ部:6V前後のようですが、
よくLPF側をOPA2211に交換した方はいらっしゃいますが、ヘッドフォンアンプ側をOPA2211に交換する方はなかなかいらっしゃらないので。
ちなみに今回ヘッドフォンアンプ側を数種類のオペアンプに交換したら、キーンという高周波音がずっと出るようになり(発振?)、音もに篭った音になり何かハンダ付けミスったのかと思い焦りましたが、TA1308に戻したら問題なかったので、組み合わせによっては発振?するようです。
8620でしたか、有難う御座います。
返信削除OPA2211をTDA1308と取り替えた報告は2件見付けました。
そのうち1件は問題無く動作していて、「低音が締まり、中音が出てくる」らしいです。
もう1件はハンダミスなのかノイズが出てるみたいです。
しかしT51wikiにはOPA2211は要定数変更とありますので、そのまま取替えでは発振してしまう可能性は捨て切れませんね。
念の為、OPA2211のデータシートを後ほど確認してみます。
自信ありませんが、ヘッドホンアンプ側にFETタイプのオペアンプを入れるのは抵抗値を弄ったりしないと発振等してしまうと思います。
逆にLPF側はOPA2604がFETオペアンプなので、FETタイプを選ぶと適合し易いと思います。
T51のwikiに少しですがオススメパーツが載ってますので参考になるかと。
いろいろ情報有難う御座いました。
akiccyo様
返信削除いろいろ教えてくださりありがとうございます。
私がヘッドフォンアンプ部に使ったのはTLE2072ID、LT1364CS8#PBFですが、両方ともキーンという耳障りな音がなるようになってしまったのでデフォのTDA1308に戻しました。どちらも2個買ったので、2個ずつ計4回交換しましたが、結果は同じでした。ちなみに音質は明らかに篭った音になりました。
ヘッドフォンアンプ部をAD8512やTPA302に変えたら壊れますかね^^;?
akiccyo様
返信削除T51の記事を探して御ブログに到達しました。
不躾に申し訳ありませんが、最終的に電源問題は解決されましたでしょうか?
もし解決されていたら修理方法等をご教示頂きたく。。
匿名さん今晩は。
返信削除コメントありがとう御座います。
電源がUSB経由からじゃないと入れられない問題は、残念ながら今も継続中です。
基板を何度も眺めましたがさっぱり分かりません。
宅内使用が殆んどなのでPCか充電用コンセントUSBで電源をONしてから使用しています。
万が一屋外に持ち出す時は携帯電話用の乾電池式USB充電器をスイッチ代わりにしています。
お力になれずに申し訳ないです。
>snowbさん
コメントへのお返事をすっかり忘れてしまっていました…。
本当にゴメンなさい。
オペアンプの最低ゲインを守っていれば壊れたり発振する事は少ないかと思いますが、私の技量では何とも言えないところです。
ただ、元々バイポーラのオペアンプが入った部分にFETオペアンプを入れても問題ないという情報も見かけました。
私自身は良くこの事を理解出来ていないので参考程度にお願いします。